賃貸物件を借りる際、初期費用は一括で支払うことが多いですが、まとまったお金を準備するのが難しい人もいるでしょう。
そのような場合でも、実は初期費用を分割で支払える方法があります。
初期費用としていくら必要になるのかや、分割払いの方法などを押さえておきましょう。
この記事では、賃貸物件の初期費用の相場や、主要な不動産会社別に初期費用の支払い方法などを解説します。
分割払いする際の注意点も紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
賃貸物件を借りるのに必要な初期費用とは?
賃貸物件を借りる際に必要な初期費用としては、以下のようなものがあります。
- 賃貸物件の初期費用
- 引っ越し費用
- 家具・家電の購入費用
それぞれ詳しく見ていきましょう。
賃貸物件の初期費用
賃貸物件の初期費用は、賃貸借契約を締結するタイミングに支払います。
物件によって異なるものの、一般的な内訳と費用相場は以下のとおりです。
初期費用の内訳 | 費用相場 |
敷金 | 家賃1〜2か月分 |
礼金 | 家賃1〜2か月分 |
仲介手数料 | 家賃0.5〜1か月分 |
前払い家賃 | 家賃1か月分 |
火災保険料 | 1〜2万円 |
その他の費用 | 家賃0.5〜1か月分 |
合計 | 家賃4〜6か月分 |
賃貸物件の初期費用としては、家賃の4〜6か月分が目安です。
たとえば、家賃が6万円の場合、賃貸物件の初期費用は24〜36万円が相場です。
引っ越し費用
引っ越し費用とは、引っ越し業者を利用する際にかかる費用のことです。
引っ越し費用は、距離や荷物の量などによって変動するものの、3〜10万円程度を想定しておきましょう。
ただし、引っ越し業者の繁忙期(2〜4月)は、費用が割高になります。
そのため、繁忙期を避けることで余計な費用を支払わずに済みます。
家具・家電の購入費用
新しく家具・家電を購入する場合、その費用も準備しておかなければなりません。
初めて一人暮らしをする場合は、以下のようなものをそろえる必要があります。
- 冷蔵庫
- 洗濯機
- 照明器具
- 電子レンジ
- エアコン
- ベッド
- テーブル
- カーテン
家具・家電を一度にそろえると費用負担も大きくなるため、まずは必要なものから順に購入するのがおすすめです。
家具・家電の購入費用としては、商品のグレードやメーカーによって変動するものの、20〜30万円程度を想定しておきましょう。
賃貸物件の初期費用を分割払いできる?
賃貸物件の初期費用の分割払いは、一部の不動産会社で対応できるケースがあります。
賃貸物件の初期費用を分割払いできれば、費用負担を分散でき、支払うタイミングを後にずらせます。
分割払いの方法としては、主に以下の2つです。
- クレジットカード払い
- 不動産会社独自のローンサービス
クレジットカード払いの場合、通常のショッピングと同様に、分割払いやリボ払いなどを選ぶことが可能です。
不動産会社独自のローンサービスを利用するには、審査が必要になる場合があります。
審査に通過すれば、初期費用を分割で支払えます。
ただし、現金での分割払いは基本的にできません。
初期費用の支払い方法を不動産会社別に紹介
ここでは、以下の主要な不動産会社別に、初期費用の支払い方法を紹介します。
- 大東建託グループ
- エイブル
- ミニミニ
- アパマンショップ
それぞれ詳しく見ていきましょう。
大東建託グループ
「いい部屋ネット」を運営する大東建託グループでは、クレジットカード決済による分割払いやリボ払いに対応しています。
分割払いの対象になる費用は以下のとおりです。
- 敷金
- 礼金
- 仲介手数料
- 前家賃
- 火災保険料
さらに、大東建託グループは、家賃の支払いもクレジットカード決済に対応しており、ポイントをためたり明細をまとめたりできるため便利です。
※参考1:大東建託株式会社|大東建託で賃貸契約時の初期費用のクレジットカード決済を開始
※参考2:大東建託グループ|家賃をクレジットカードで支払うことはできるか
エイブル
エイブルでは、一部の賃貸物件のみ、初期費用や家賃のクレジットカード払いが可能です。
物件ページに以下のような記載があれば対象になります。
- 家賃クレジット払い可(※保証会社利用等条件有)
- 初期費用クレジット払い可(※一部条件有)
条件などの詳細は、店舗スタッフに確認しましょう。
ミニミニ
ミニミニの直営店では、基本的にクレジットカード払いはできず、現金振込で支払います。
ただし、フランチャイズの店舗では、クレジットカード払いに対応している場合があります。
クレジットカード払いを希望する人は、事前に確認しておくと良いでしょう。
アパマンショップ
アパマンショップでは、一部の物件のみ敷金・礼金などの初期費用を最大36回の分割払いにするサービス「BunChinPAY」を提供しています。
なお、利用するには審査が必要になります。
また、アップルグループのアパマンショップの各店舗では、クレジットカードによる分割払いも可能です。
対応しているクレジットカード会社は以下のとおりです。
- マスターカード
- VISA
- JCB
- AMEX
- ダイナース
初期費用を分割払いする際の注意点
初期費用の分割払いを利用する際は、以下の点に注意しましょう。
- 手数料や金利がかかる
- 指定のクレジットカード会社しか使えない場合がある
- クレジットカードの利用限度額を確認する
- 滞納するとブラックリスト入りする可能性がある
それぞれ詳しく見ていきましょう。
手数料や金利がかかる
分割払いを利用する場合、多くの場合で手数料や金利がかかります。
そのため、初期費用の支払い負担を分散できますが、現金振込よりも総支払額が増えてしまいます。
分割払いを検討する際は、手数料や金利も含めた総支払額と毎月の支払い額を確認し、無理なく支払えるようにしましょう。
指定のクレジットカード会社しか使えない場合がある
クレジットカード払いを利用できる不動産会社でも、使用できるクレジットカードが限定されることがあります。
事前に利用可能なクレジットカードを確認し、自分が持っているカードで使えるかどうかを確認しておきましょう。
クレジットカードの利用限度額を確認する
クレジットカードで初期費用を支払う場合、カードの利用限度額を確認しましょう。
賃貸物件の初期費用は高額になることが多いため、利用限度額を超えてしまう可能性があります。
事前にクレジットカードの利用限度額を確認し、必要に応じて限度額の引き上げをクレジットカード会社に申請しておくと良いでしょう。
滞納するとブラックリスト入りする可能性がある
分割払いを利用して支払いを滞納してしまうと、支払い能力に問題ありとみなされる、いわゆる「ブラックリスト入り」の状態になる可能性があります。
ブラックリスト入りしてしまうと、しばらくの間クレジットカードが作成できなくなったり、ローンを組めなくなったりなどのリスクがあります。
支払いを滞納しないように、期日までにお金を準備しておきましょう。
まとめ
賃貸物件を借りる際は、一般的に以下の初期費用が必要です。
初期費用の内訳 | 相場 |
賃貸物件の初期費用 | 家賃の4〜6か月分 |
引っ越し費用(一人暮らしの場合) | 3〜10万円 |
家具・家電の購入費用 | 20〜30万円 |
家賃6万円の場合、初期費用として総額47〜76万円程度準備する必要があります。
初期費用の負担を軽減したい人は、分割払いできる不動産会社を選ぶことがポイントです。
ただし、初期費用を分割払いすると、一括で支払うよりも総支払額が増え、滞納した際はブラックリスト入りするリスクがあることを覚えておきましょう。
初期費用の準備が難しい人は、分割払いを活用して自分に合う賃貸物件を借りましょう。
iimon 編集部