フリーレントはお得?賃貸物件の初期費用を安く済ませる方法を解説

更新日:2024.09.30

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賃貸物件を探しているなかで、「フリーレント」という言葉を見たことがありませんか?

フリーレントは、家賃が一定期間無料になるサービスです

しかし、単純にお得だと思って契約してしまうと、思わぬ落とし穴にはまる可能性があるため、しっかりと見極めることが重要です。

この記事では、フリーレントの仕組みや注意点、賃貸の初期費用について詳しく解説します。

初期費用を安く済ませる方法も紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。

フリーレントとは?

フリーレントとは、賃貸物件に入居してから一定期間、家賃を負担せずに住めるサービスのことです。

たとえば、物件資料に「フリーレント1か月」と記載されている場合、入居してから1か月間は家賃が無料で住めます。

フリーレントの期間は、賃貸物件によって異なるものの、数日〜2か月程度が多いです。

かつては、事務所やテナントの賃貸など事業用でよく使われたフリーレントですが、近年では居住用の賃貸物件でも使われています。

フリーレントが存在する理由

オーナーがフリーレントを行う理由は主に以下の2つです。

  • 空室を早く埋めるため
  • 家賃を下げずに集客するため

空室を早く埋めるため

オーナーがフリーレントを行う最大の目的は、空室を早く埋めることです。

空室期間が長くなると、オーナーは家賃収入を得られないため、早くお客さんを見つける必要があります。

フリーレントをすることで、お客さんは初期費用を抑えられるメリットがあるため、早期成約につながる可能性が高まります。

家賃を下げずに集客するため

早く入居者を見つけるには、フリーレント以外にも家賃を下げるのも1つの方法です。

しかし、家賃を下げてしまうとオーナーの収入が減少するうえに、既存の入居者から家賃の値下げ交渉をされるリスクも高まります。

一方、フリーレントは期間限定であるため、家賃を下げずに集客できるメリットがあります。

フリーレントがお得とは限らない!確認すべき2つのポイント

一見、オーナーにとっても入居者にとってもメリットを感じられるフリーレントですが、入居者は以下の点に注意する必要があります。

  • 短期解約違約金の設定を確認する
  • 家賃が相場よりも高い可能性がある

それぞれ詳しく解説します。

短期解約違約金の設定を確認する

フリーレントの物件には、家賃を一定期間無料にする代わりに、短期解約違約金が設定されている可能性があります

違約金の設定期間は、1〜2年以内であるケースが多いです。

短期で引っ越す可能性があれば、フリーレントの物件は違約金の設定を必ず確認し、慎重に判断しましょう。

家賃が相場よりも高い可能性がある

フリーレントの物件は、家賃が周辺の相場よりも高い可能性があります

相場よりも家賃が高い物件に長期間住むと、フリーレントであっても支払い総額が高くなることも考えられます。

たとえば、以下の2つのケースを比較してみましょう。

・ケースA:フリーレント1か月・家賃7万円

・ケースB:フリーレントなし・家賃6万円

2つのケースを比較すると、2年間で支払う総額は以下のようになります。

・ケースA:家賃7万円×23か月(24か月-フリーレント1か月)=161万円

・ケースB:家賃6万円×24か月=144万円

2つのケースを比較すると、総額はケースBのフリーレントなしのほうが、17万円も安いのがわかります。

このように、フリーレント物件でも家賃が高ければお得とは限らないため、周辺の家賃相場を確認して、損をしないように注意しましょう

賃貸物件を借りるのに必要な初期費用とは?

フリーレントの仕組みを紹介したところで、ここでは賃貸物件を借りる際に必要な初期費用を解説します。

初期費用として必要なものは、主に以下の3つです。

  • 賃貸物件の初期費用
  • 引っ越し費用
  • 家具・家電の購入費用

それぞれ詳しく見ていきましょう。

賃貸物件の初期費用

賃貸物件の初期費用は、賃貸借契約を締結する際に支払います。

一般的な内訳と費用相場は以下のとおりです。

初期費用の内訳

費用相場

敷金

家賃1〜2か月分

礼金

家賃1〜2か月分

仲介手数料

家賃0.5〜1か月分

前払い家賃

家賃1か月分

火災保険料

1〜2万円

その他の費用

家賃0.5〜1か月分

合計

家賃4〜6か月分

賃貸物件の初期費用としては、家賃の4〜6か月分が目安です。

たとえば、家賃が6万円の賃貸物件の初期費用は、24〜36万円が相場です。

またフリーレント物件を契約する場合、初期費用に含まれる前払い家賃が無料となるため総額が安く抑えられます。

引っ越し費用

引っ越し費用とは、引っ越し業者を使う際にかかる費用のことです。

引っ越し費用は、距離や荷物の量などによって変動するものの、3〜10万円程度を見込んでおきましょう。

ただし、引っ越し業者の繁忙期(2〜4月)に引っ越す場合は、費用が割高になるため、余裕を持って準備しておきましょう。

家具・家電の購入費用

新しく家具・家電を購入する場合は、購入費用も準備しておく必要があります。

一般的には、以下のようなものをそろえる必要があります。

  • 冷蔵庫
  • 洗濯機
  • 照明器具
  • 電子レンジ
  • エアコン
  • ベッド
  • テーブル
  • カーテン

家具・家電の購入費用は、20〜30万円程度を想定しておきましょう。

ただし、商品のグレードやメーカーによって費用は変動するため、あらかじめほしい商品を選定しておき、必要なお金を準備しておきましょう。

なお、家具・家電は1度にそろえるのではなく、まずは必要最低限のものをそろえて、あとは住みながら購入していくのがおすすめです。

賃貸物件の初期費用を安く済ませる方法

フリーレント以外で賃貸にかかる初期費用を安く済ませる方法は、以下のようなものがあります。

  • 敷金・礼金なしの物件を探す
  • 引っ越しのタイミングをずらす

それぞれ詳しく解説します。

敷金・礼金なしの賃貸物件を探す

敷金や礼金がない賃貸物件を選ぶことで、初期費用を抑えられます

敷金とは、賃貸物件を借りる際に、オーナーへ担保として預ける費用のことです。

退去時には、入居者が負担する修繕費用が敷金から差し引かれて、残りは返金されます。

礼金とは、賃貸物件を借りる際に、オーナーに謝礼金の意味合いで支払う費用のことです。

礼金は支払っても退去時に返金されません。

ただし、敷金・礼金なしの賃貸物件は、家賃が相場よりも高かったり物件の条件が悪かったりする場合があるため、細かく確認するようにしましょう。

引っ越しのタイミングをずらす

引っ越しのタイミングに制約がなければ、多くの人が引っ越しを行う2〜4月を避けるのがおすすめです。

2月以降は、4月からの新生活に向けて賃貸物件を探す人が増えるため、そのタイミングで賃貸物件の初期費用や家賃も高めに設定される可能性があります。

引っ越し費用も割高になるため、初期費用を安く済ませたい人は引っ越し時期をずらしましょう

引っ越しのタイミングを大きくずらすのが難しい場合は、引っ越し日を平日にしたり、夕方からの引っ越しを選んだりすることで、費用を抑えられる可能性があります。

まとめ

フリーレントとは、入居してから一定期間家賃が無料で住めるサービスです。

お客さんにとっては初期費用が抑えられ、オーナーにとっては集客できるメリットがあります

ただし、短期解約違約金の設定や、家賃が高いケースもあるため、家賃相場や契約内容を確認しましょう。

賃貸物件を借りるのに必要な初期費用をまとめると、以下のようになります。

初期費用の内訳

相場

賃貸物件の初期費用

家賃の4〜6か月分

引っ越し費用(一人暮らしの場合)

3〜10万円

家具・家電の購入費用

20〜30万円

フリーレント以外で賃貸物件の初期費用を安く済ませるには、敷金・礼金なしの賃貸物件を探したり、引っ越しのタイミングをずらしたりするなどの方法があります。

フリーレントの特徴や初期費用を安く済ませる方法を理解して、賃貸物件をお得に借りましょう。

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iimon 編集部

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