角部屋は、静かに暮らしやすく、日当たりを確保しやすいなどの理由で人気があります。
しかし、外の騒音が気になったり犯罪リスクの懸念があったりするケースもあるため、やめたほうがいいという意見も存在します。
角部屋の特徴を事前に把握しておくことで、住んでから後悔する可能性を減らせるでしょう。
この記事では、角部屋はやめたほうがいいといわれる理由について解説します。
角部屋の特徴や、借りる際の注意点も紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
角部屋とは?
そもそも角部屋とは、アパートやマンションの各階で両端にある部屋のことです。
ロの字やL字、コの字の建物では、屈折している部分も角部屋に該当します。
物件によっては、フロアの両端にある部屋を「端部屋」、屈折している部分の部屋を「角部屋」としているケースもあります。
なお、角部屋以外の部屋は「中部屋」と呼ぶのが一般的です。
たとえば、101〜108号室まで横に並んでいる部屋の場合、101と108号室が角部屋で、102〜107号室は中部屋になります。
上記の例からもわかるように、一般的に角部屋は中部屋よりも物件の数が少なくなります。
角部屋はやめたほうがいいといわれる理由
角部屋はやめたほうがいいといわれる理由には、主に以下のようなものがあります。
- 騒音が気になりやすい
- 気温の影響を受けやすい
- 家具の配置が難しいケースがある
- 家賃が高い傾向がある
- 犯罪リスクの懸念がある
それぞれ詳しく解説します。
騒音が気になりやすい
角部屋は、中部屋よりも外部に面している部分が多いため、外の騒音が聞こえやすい特徴があります。
前面道路の交通量が多かったり、電車の線路が近かったりした際は、ストレスを感じる可能性があります。
内見の際に、騒音が気にならないか確認し、必要であれば防音カーテンや防音シートで対策を講じましょう。
気温の影響を受けやすい
角部屋は、直射日光や外気温の影響を受けやすいため、夏場は暑くなりやすく、冬場は寒くなりやすいデメリットがあります。
特に、南向きや西向きの部屋は、午後の日差しで夏場は部屋が暑くなりやすいでしょう。
快適に過ごすには、冷暖房設備で室温を調整する必要があるため、光熱費がかかりやすくなります。
また、外の気温と室温の温度差によって、結露が発生する可能性も高くなります。
こまめに換気するなど、対策が必要です。
家具の配置が難しいケースがある
中部屋の物件は、室内が長方形や正方形などきれいな間取りが多いですが、角部屋は壁がカーブしていたり、柱が出ていたりする物件もあります。
その場合、家具の配置が難しいケースが考えられます。
また、角部屋は窓が中部屋よりも多い傾向があり、ベッドやソファなどの大型家具の配置に悩む可能性もあるでしょう。
角部屋で変則的な間取りの場合は、窓や柱の位置、収納場所などを内見で細かく確認しましょう。
家賃が高い傾向がある
角部屋は物件数が少なく人気もあるため、同じ建物の中部屋よりも家賃が高めに設定されているケースがあります。
また、物件によっては、中部屋よりも角部屋のほうが室内が広いパターンもあります。
角部屋と中部屋どちらも空室がある場合は、間取りや家賃などを比較検討して決めるのがおすすめです。
犯罪リスクの懸念がある
低層階の角部屋は死角が多くなり、外部から侵入されるリスクが高くなります。
不審者は基本的に人目を避けて行動するため、角部屋は中部屋よりも空き巣に狙われやすいといえるでしょう。
外部から侵入される可能性があるか、共用廊下に防犯カメラが設置されているかなど、防犯面についても内見時に確認しておきましょう。
角部屋のメリット
角部屋はやめたほうがいいといわれる理由を紹介しましたが、角部屋には以下のようなメリットもあります。
- 日当たりや風通しが良い
- 他の住民が気になりにくい
- 部屋が広いケースがある
それぞれ詳しく解説します。
日当たりや風通しが良い
角部屋は、中部屋よりも窓が多い傾向があり、日当たりや風通しを確保しやすい特徴があります。
日当たりや風通しが良いことで、明るく快適な室内になりやすく、開放感を得られやすいでしょう。
また、日当たりが良いと洗濯物が早く乾くのもメリットです。
ただし、角部屋の周辺に高層ビルやマンションがあれば、日中でも日当たりが悪い可能性もあるため、内見で確認しておきましょう。
他の住人が気になりにくい
フロアの両端にある角部屋は、基本的に玄関の前を他の住人が通らないため、プライバシーを確保しやすくなります。
廊下から聞こえる他の住人の足音や話し声が軽減されるため、静かに暮らしたい人には角部屋が向いています。
部屋が広いケースがある
角部屋は、同じ建物でも中部屋の間取りとは異なり、部屋が広いケースがあります。
室内は変わらなくても、ベランダが広かったり収納が増えていたりする場合もあるため、中部屋の間取りや条件などを比較すると良いでしょう。
角部屋を借りる際の注意点
角部屋を借りる際は、以下の点に注意しましょう。
- 周辺環境を確認する
- 内見時に家具のレイアウトをイメージする
- 中部屋の家賃や間取りを確認する
- 建物の防犯設備を確認する
角部屋に住んでから後悔しないためにも、それぞれの注意点を確認していきましょう。
周辺環境を確認する
角部屋は、外の騒音や気温の影響を大きく受けるため、周辺環境を入念に確認しましょう。
前面道路の交通量や飲食店・商業施設の有無、夜間の静かさなどを見ておくと良いでしょう。
なお、周辺に高い建物があると、日当たりが悪くなったり視線が気になったりすることもあるため、必ずチェックしておきましょう。
内見時に家具のレイアウトをイメージする
内見時に家具のレイアウトをイメージすることで、住んでから家具の配置に困る可能性を軽減できます。
窓や収納の位置を確認し、ベッドやテレビをどこに置くかなどを具体的に考えることで、住んでからスムーズに家具を配置できます。
もし、新居に置く家具が決まっている場合はあらかじめ採寸しておき、内見時に新居をメジャーで測って確認しておくのがおすすめです。
中部屋の家賃や間取りを確認する
角部屋に決める前に、同じ建物の中部屋の家賃や間取りを確認することで、部屋によって違いがあるのかを把握できます。
もし、角部屋の間取りが中部屋と同じで、中部屋のほうが家賃が安い場合は、角部屋と家賃どちらを重視するかで判断しましょう。
建物の防犯設備を確認する
角部屋は、犯罪リスクの懸念があるため、建物の防犯設備が充実しているかを確認しておきましょう。
具体的には、以下のような設備の有無や状況を見ておくと良いでしょう。
- 防犯カメラの有無
- オートロックの有無
- モニター付きインターホンの有無
- 共用廊下の明るさ
- 外部から侵入されるリスク
女性の一人暮らしなどで防犯面に不安を感じる場合は、角部屋を避けたほうが無難です。
まとめ
角部屋は、日当たりや風通しが良い反面、騒音が気になりやすかったり犯罪リスクの懸念があったりなどで、やめたほうがいいという意見もあります。
ライフスタイルや賃貸物件に求める条件は、人によって異なるため、自分に合うかどうか見極めることが重要です。
角部屋を借りる際は、周辺環境や中部屋との違い、建物の防犯設備を確認しましょう。
実際に家具のレイアウトをイメージしておくことで、住んでから後悔する可能性を減らせます。
「角部屋はやめたほうがいい」といわれる理由や、角部屋のメリットを理解したうえで、自分に合う賃貸物件を選びましょう。
iimon 編集部