初めて一人暮らしをする場合、どの間取りを選べば良いか迷う人も多いのではないでしょうか?
一人暮らしでよく選ばれる間取りには、主に以下の4種類があります。
- 1R(ワンルーム)
- 1K
- 1DK
- 1LDK
それぞれの間取りには違いがあるため、自分に合うものを選べるようにポイントを押さえておきましょう。
この記事では、1R(ワンルーム)・1K・1DK・1LDKの違いや特徴を詳しく解説します。
それぞれの間取りに向いている人も紹介するので、一人暮らしの参考にしてください。
目次
1R(ワンルーム)・1K・1DK・1LDKの違い
まずは、1R(ワンルーム)・1K・1DK・1LDKの違いを以下にまとめました。
間取り | 説明 |
1R(ワンルーム) | キッチンが部屋内にある1部屋のみの間取り |
1K | 1部屋と4.5畳未満のキッチンスペースがある間取り |
1DK | 1部屋と4.5〜8畳未満のダイニング・キッチンがある間取り |
1LDK | 1部屋と8畳以上のリビング・ダイニング・キッチンがある間取り |
それぞれの間取りの違いは、主にキッチンスペースの広さです。
1R(ワンルーム)にはキッチンスペースがなく、1LDKが8畳以上のリビング・ダイニング・キッチンがある、広い間取りとなります。
公益社団法人首都圏不動産公正取引協議会では、DKに必要な広さの目安を1DKでは4.5〜8畳未満、1LDKでは8畳以上を基準に定めています。(※)
なお、1畳の大きさは1.62㎡が一般的な基準です。
たとえば、8畳の部屋は1.62㎡×8畳=12.96㎡となります。
(※)参照元:公益社団法人首都圏不動産公正取引協議会|特定用語の使用基準
R・L・D・Kの意味
ここでは、間取りの表記で使われる「R・L・D・K」の意味を解説します。
Rは「Room(ルーム)」の頭文字で、「部屋」を意味します。
Lは「Living(リビング)」の頭文字で、ソファやテレビなどを置いてくつろぐ「居間」のことです。
Dは「Dining(ダイニング)」の頭文字で、テーブルやいすなどを置ける「食事する空間」を意味します。
Kは「Kitchen(キッチン)」の頭文字で、「キッチンスペース(台所)」のことです。
なお、1Kの数字の「1」は部屋数を表しています。
たとえば、キッチンが部屋内にあり、部屋が2つある間取りは「2K」と表記されます。
【東京都】1R(ワンルーム)・1K・1DK・1LDKの家賃相場
UR賃貸住宅によると、2021年7月時点における東京都23区内と23区外の家賃相場は、以下のとおりでした。
間取り | 東京都23区内の家賃相場 | 東京都23区外の家賃相場 |
1R(ワンルーム) | 6〜10万円 | 4〜7万円 |
1K | 7〜11万円 | 5〜9万円 |
1DK | 9〜13万円 | 6〜10万円 |
1LDK | 11〜19万円 | 9〜12万円 |
出典:独立行政法人都市再生機構(UR都市機構)|一人暮らしの家賃はいくら?手取りに対する目安や間取り別の家賃相場
1R(ワンルーム)が最も安く、1LDKが最も高いことがわかります。
ただし、間取り以外にも立地・築年数・設備など、さまざまな要因によって家賃は変動するため、目安として押さえておきましょう。
次からは、それぞれの間取りのメリット・デメリットや向いている人を見ていきましょう。
1R(ワンルーム)
1R(ワンルーム)のメリット | 1R(ワンルーム)のデメリット |
・家賃が安い ・空間を有効に使える ・光熱費を抑えられる | ・玄関から室内が見えてしまう ・料理の臭いがこもりやすい ・空間を分けられない ・収納スペースが限られる |
1R(ワンルーム)とは、キッチンが部屋内にある1部屋の間取りのことです。
キッチンや冷蔵庫、ベッドなどが1部屋に集約されるため、コンパクトな暮らしを実現できます。
1R(ワンルーム)の最大のメリットは、家賃が安い賃貸物件が多いことです。
1部屋のみのため、光熱費も抑えられ、金銭的負担は少なく済みます。
ただし、収納スペースが少なく、玄関から室内が見えてしまうため、来客時の対応や防犯面に不安を感じる人もいるでしょう。
1R(ワンルーム)が向いている人
1R(ワンルーム)に向いているのは、以下のような人です。
- 初めて一人暮らしをする人
- 学生や単身赴任の人
- 家にいる時間が少ない人
- コストを抑えたい人
- シンプルな生活を好む人
1R(ワンルーム)は、シンプルな生活を求める人や、家にいる時間が少ない人にとっては理想的な間取りといえるでしょう。
特に、初めて一人暮らしをする学生や仕事で忙しい社会人にとっては、コンパクトな間取りでも不便を感じにくく、金銭的な負担も抑えられるでしょう。
1K
1Kのメリット | 1Kのデメリット |
・賃貸物件の数が多い ・プライバシーを確保できる ・キッチンと生活スペースを分けられる | ・1R(ワンルーム)よりも家賃が高い ・キッチンスペースが狭い |
1Kとは、1部屋と4.5畳未満のキッチンスペースがある間取りのことです。
一人暮らしに人気がある間取りで、賃貸物件の数も比較的多い傾向があります。
キッチンと生活スペースは扉で仕切られているため、1R(ワンルーム)のように玄関から室内が見える心配もありません。
ただし、家賃は1R(ワンルーム)よりも高く、キッチンスペースに余裕がないというデメリットがあります。
なお、1Kの部屋の広さは、5〜8畳程度が多いです。
1Kが向いている人
1Kは、以下のような人に向いています。
- 1R(ワンルーム)より少し広い空間で生活したい人
- 料理をする機会が多い人
- 来客時のプライバシーを確保したい人
- 女性で一人暮らしをする人
1Kは、料理をする機会が多い人や、プライバシーを確保したい人におすすめの間取りです。
来客時のプライバシーも確保できるため、女性の一人暮らしには1Kの間取りが向いています。
1DK
1DKのメリット | 1DKのデメリット |
・キッチンスペースで食事できる ・コストパフォーマンスが良い | ・築年数が経過している物件が多い ・設備や内装の印象が悪いケースがある |
1DKとは、1部屋と4.5〜8畳未満のダイニング・キッチンがある間取りのことです。
キッチンスペースが広いため、料理や食事するスペースと、生活スペースに分けられます。
1DKは築年数が経過している賃貸物件が多く、広さの割には家賃も安めであり、コストパフォーマンスに優れています。
しかし、築年数が経過していると水回り設備も古くなっていることが多く、室内の印象もあまり良くない可能性があります。
ただし、リフォームしていれば、1DKでも室内や設備がきれいなケースもあるため、実際に内見して確認しましょう。
1DKが向いている人
1DKは、以下のような人に向いています。
- 広めのキッチンスペースがほしい人
- 来客時に食事を楽しめる空間がほしい人
- 1Kよりも広い空間で生活したい人
- コストパフォーマンスの良い賃貸物件に住みたい人
1DKは、料理や食事を楽しみたい人や、コストパフォーマンスの良い賃貸物件に住みたい人には向いています。
ダイニング・キッチンがあることで、食事の準備から片づけまでをスムーズに行えます。
1Kよりも広いため、余裕のある暮らしがしやすいでしょう。
1LDK
1LDKのメリット | 1LDKのデメリット |
・広々と暮らせる ・レイアウトの自由度が高い ・収納スペースが多い | ・家賃が高い ・光熱費がかかりやすい |
1LDKは、1部屋と8畳以上のリビング・ダイニング・キッチンがある間取りです。
1LDKは、4つの間取りのなかで最も広く、ゆっくりと暮らせます。
家で仕事をしたり、寝室を作ったりなど、レイアウトの自由度が高いのもメリットです。
将来、パートナーと同棲することになっても、1LDKの間取りであれば引っ越しせずに、そのまま一緒に住むことも選択肢に入ります。
1LDKのデメリットは、家賃や光熱費が高いことです。
家賃は毎月支払う必要があるため、無理なく支払える金額であるかを確認しましょう。
1LDKが向いている人
1LDKが向いている人は、以下のような人です。
- 予算に余裕がある人
- 広々と暮らしたい人
- 家で仕事をする機会が多い人
- 将来同棲を考えている人
1LDKは、予算に余裕がある人や、ゆとりのある生活を送りたい人に向いています。
広々としたリビング・ダイニング・キッチンは、ゆっくり過ごしたり来客時にもてなしたりなど、多目的に活用できます。
在宅ワークの機会が多い人は、仕事用のスペースを確保することで、メリハリのある暮らしを送れるでしょう。
将来的に同居人が増える可能性がある場合でも、柔軟に対応できる間取りといえるでしょう。
まとめ
1R(ワンルーム)・1K・1DK・1LDKの違いや特徴について解説しました。
それぞれの間取りには、メリット・デメリットがあるため、自分のライフスタイルや予算に合わせて選ぶことが重要です。
また、同じ間取りでも、リフォーム歴や日当たりなどは賃貸物件によって異なり、室内の印象も大きく変わります。
そのため、気になる賃貸物件があれば、実際に内見して雰囲気を確認するのがポイントです。
それぞれの間取りの特徴を押さえたうえで、自分に合う賃貸物件を見つけましょう。
iimon 編集部