賃貸物件の仲介手数料は交渉できる?断られる理由や交渉のポイントなど解説

更新日:2024.06.07

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賃貸物件を借りる際に必要な仲介手数料は、値下げ交渉できるのかと疑問に感じている方も多いのではないでしょうか。

結論から言うと、仲介手数料の値下げ交渉を行っても問題ありません。 ただし、交渉を優位に進めるためには、断られる主な理由や、交渉のポイントを押さえておく必要があります。

そこでこの記事では、賃貸物件にかかる仲介手数料の値下げ交渉を断られる主な理由や、交渉のポイントについて解説します。 この記事を読めば、仲介手数料の負担を軽減しやすくなるため、ぜひ最後までご覧ください。

【賃貸物件】仲介手数料の相場

仲介手数料は、賃貸物件を紹介してくれた不動産会社に対して支払う報酬です。 仲介手数料は、法律で上限が以下のように定められています。

仲介手数料の上限=家賃の1か月分+消費税

国土交通省の「令和4年度 住宅市場動向調査報告書」によると、賃貸物件を借りるのに仲介手数料を支払った世帯は49.7%でした。 そのうち、支払った金額は「家賃1か月ちょうど」が76.4%と最多で、1か月未満が16.4%でした。

仲介手数料の相場は、家賃の0.5〜1か月分が一般的です。

たとえば、家賃が10万円の場合、仲介手数料の相場は5.5〜11万円となります。

出典:国土交通省|令和4年度住宅市場動向調査報告書

仲介手数料はどれくらい値下げ交渉できる?

仲介手数料を交渉でどれくらい値下げできるかは、不動産会社によって異なります。

不動産会社は、仲介手数料をもらうために物件の紹介や契約手続きなどを行います。 仲介手数料を値下げすることは、すなわち不動産会社の売上が下がることに他なりません。

仲介手数料が「家賃1か月分」のケースでは、値下げ交渉が成立しても最大半額程度、多くの場合は2割程度の値下げとなることが多いです。

ただし、不動産会社によっては、集客のために最初から仲介手数料を値下げしていることがあるため、そのような会社を探すのもひとつの方法です。

仲介手数料の値下げ交渉を断られた!よくある理由

仲介手数料の値下げ交渉をしても、断られてしまう主な理由は以下のとおりです。

  • 繁忙期で忙しい
  • 他の不動産会社が紹介できない物件を扱っている
  • 無理な交渉を要求する

それぞれ詳しく解説します。

繁忙期で忙しい

不動産会社が繁忙期の1月〜4月のタイミングで仲介手数料の値下げ交渉をしても、断られる可能性が高い傾向にあります。

繁忙期は入居検討者が多くなり、仲介手数料を値下げしなくても入居者が見つかりやすいからです。

値下げ交渉の成功率を上げたい場合は、入居の時期を繁忙期と被らないようにしましょう。

他の不動産会社が紹介できない物件を扱っている

オーナーとの契約によって、他の不動産会社が物件を紹介できないケースがあります。 そのような物件は、他の不動産会社との競争原理が働かないため、仲介手数料の交渉をしても断られる可能性が高くなるでしょう。

無理な交渉を要求する

無理な値下げ交渉は、不動産会社からの印象が悪くなり応じてもらいにくくなるでしょう。仲介手数料は不動産会社にとって大切な報酬です。 いきなり「無料にしてほしい」など、無茶な要求はしないようにしましょう。

なお、値下げ交渉をする際は、高圧的ではなく丁寧な態度を心がけましょう。

仲介手数料の交渉ポイント

仲介手数料を交渉するには、以下のポイントを押さえておきましょう。

  • 中小規模の不動産会社を狙う
  • 入居を申し込む前に交渉する
  • 相見積もりをする
  • 予算の上限を伝える
  • 契約の意思を伝える

それぞれ詳しく解説します。

中小規模の不動産会社を狙う

仲介手数料の値下げ交渉は、大手よりも中小規模の不動産会社のほうが、柔軟に対応してもらえる傾向にあります。

全国展開しているような大手の不動産会社には、細かい社内規定があります。

値下げ交渉をしても上長の承認が必要となり、担当者に決定権がないことが大半です。 交渉しても、大幅に値下げするのは難しいでしょう。

一方、中小規模の不動産会社は、入居希望者の要望に柔軟に対応してくれる傾向にあります。 多少の値下げであれば、担当者に決定権を持たせている会社もあるため、交渉の余地が生まれやすいでしょう。

入居を申し込む前に交渉する

仲介手数料を交渉する場合は、入居を申し込む前に行いましょう。

入居を申し込んだ後に交渉しても、手続きを進めている不動産会社の負担が大きくなり、成功率が下がってしまいます。

相見積もりをする

同じ賃貸物件における他の不動産会社の見積もりをもらっておくことで、比較検討できます。

他の不動産会社の見積もりのほうが安い場合、「自社で契約してほしい」と考え、値下げしてもらえる可能性があります。

相見積もりを行い、他の不動産会社の見積もりを仲介手数料の値下げ交渉に活用しましょう。

予算の上限を伝える

予算の上限を不動産会社に伝えておくことで、初期費用を調整してもらえる場合があります。

不動産会社にとっても、契約してもらえなければ仲介手数料を受け取れません。 そのため、予算の上限を伝えておけば、できる限り予算内に納めようと注力するでしょう。

契約の意思を伝える

値下げ交渉をする際は、契約の意思を伝えましょう。不動産会社としても、値下げしたにもかかわらず契約してもらえない可能性があれば、交渉に応じにくくなります。

「仲介手数料が〇〇円なら契約します」と具体的な金額とともに交渉することで、成功の確率を上げられるでしょう。

値下げ交渉をして要望を聞き入れてもらえたら、必ず入居の申し込みをしましょう。

仲介手数料に関するよくある質問

ここでは、仲介手数料に関するよくある質問を紹介します。

  • 仲介手数料はいつ支払うの?
  • 仲介手数料の値下げ交渉は失礼ではない?
  • 対面での仲介手数料の交渉が苦手な場合はどうしたら良い?

それぞれ詳しく見ていきましょう。

仲介手数料はいつ支払うの?

賃貸物件の場合、仲介手数料は賃貸借契約を締結した後に支払います。 基本的には一括で支払いますが、不動産会社によってはクレジットカードによる分割払いに対応している場合があります。

仲介手数料の値下げ交渉は失礼ではない?

不動産会社に仲介手数料の値下げ交渉をしても失礼ではありません。 値下げ交渉は、すなわち前向きに入居を検討していることの表れであり、不動産会社にとっても大きなチャンスとなるためです。

ただし、交渉する際は謙虚な姿勢を忘れず、失礼のないように気をつけましょう。

対面での仲介手数料の交渉が苦手な場合はどうしたら良い?

対面での仲介手数料の交渉が苦手な方は、メールで交渉しても問題ありません。

予算や希望の金額、契約の意思があるなどを文章で具体的に記載して、メールを送りましょう。

まとめ

賃貸物件の仲介手数料の交渉を断られる理由や、交渉のポイントなどを解説しました。

仲介手数料は、一般的に家賃の0.5〜1か月分が必要です。

仲介手数料の値下げ交渉をするには、予算の上限を伝え、入居を申し込む前に行うのがポイントです。 「値下げの要望を承諾してもらえれば契約する」と不動産会社に伝えておけば、前向きに検討してもらえるでしょう。

仲介手数料の値下げ交渉のポイントを理解して、初期費用の負担を軽減させましょう。

authorこの記事を書いた人
iimon 編集部

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