賃貸物件の仲介手数料を値切ることは可能?値切るタイミングやコツを解説

更新日:2024.06.10

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賃貸物件を借りる際に支払う初期費用のひとつに「仲介手数料」があります。 初期費用を安く抑えるために、仲介手数料を値切ることは可能なのかと疑問に感じる方も多いでしょう。

結論から言うと、仲介手数料を値切ることは可能ですが、実際に値引きしてくれるかは不動産会社次第です。 値切るタイミングやコツを理解しておくことで、最適なタイミングで効果的なアプローチができます。

そこでこの記事では、仲介手数料を値切るタイミングやコツを解説します。 仲介手数料を値切るのが苦手な方でも、初期費用を安く抑える方法を解説しているため、ぜひ最後までご覧ください。

仲介手数料とは?

そもそも仲介手数料とは、賃貸物件を紹介してもらった不動産会社に対して支払う報酬です。 仲介手数料は成功報酬となり、賃貸借契約が成立した際に不動産会社から請求されます。

仲介手数料の上限は、法律(※)で以下のように定められています。

仲介手数料の上限=家賃の1か月分+消費税

(※)e-GOV 法令検索|宅地建物取引業法第四十六条

国土交通省の「令和4年度 住宅市場動向調査報告書」によると、賃貸物件を借りる際に仲介手数料を支払った世帯は49.7%でした。 そのうち、支払った金額は「家賃1か月分」が76.4%と最多で、1か月未満が16.4%でした。

仲介手数料の相場は、家賃の0.5〜1か月分が一般的です。 家賃8万円の賃貸物件にかかる仲介手数料は、4.4〜8.8万円程度必要になるでしょう。

出典:国土交通省|令和4年度住宅市場動向調査報告書

仲介手数料を値切ることは問題ない?

仲介手数料を値切ることは問題ありません。 仲介手数料は前述したように上限のみ定められており、下限は決まっていません。

また、オーナーに支払う敷金や礼金とは異なり、仲介手数料は不動産会社に支払うため、不動産会社の裁量で金額を変更できます。

しかし、仲介手数料は不動産会社にとって大事な売上になるため、過度な値引きを要求するのは難しいでしょう。 過度な値引き要求は、不動産会社への印象が悪くなり、物件を紹介してもらいにくくなるリスクがあります。

仲介手数料を値切る際は、あくまで丁重な姿勢で過度にならないように注意しましょう。

仲介手数料を値切るタイミング

仲介手数料を値切るタイミングは、入居を申し込む前が最適です。

不動産会社は、お客さんに入居を申し込んでもらうために仲介業務を行っており、入居が決まった後に仲介手数料を値切られても値下げするメリットがありません。

そのため、入居を申し込む前に「仲介手数料を〇〇円に値引きしてもらえるなら申し込みます」などと伝えると、前向きに検討してもらえるでしょう。

仲介手数料を値切るコツ

仲介手数料を値切るには、以下のコツを押さえておきましょう。

  • 繁忙期を避ける
  • 相見積もりを取る
  • 予算の上限を伝える
  • 契約の意思と具体的な金額を伝える
  • 高圧的な態度をとらない

それぞれ詳しく解説します。

繁忙期を避ける

引っ越しシーズンで不動産会社が繁忙期になる1〜4月に仲介手数料を値切るのは避けましょう。 繁忙期は入居検討者が多くなり、仲介手数料を値引きしなくても入居者が決まりやすいためです。

5〜8月は閑散期となり入居検討者も少ないため、入居日を調整できる場合は時期を選びましょう。

相見積もりを取る

仲介手数料は不動産会社によって異なるため、同じ賃貸物件でも他の不動産会社に相見積もりを取れば、金額を比較検討できます。

他の不動産会社の見積もりのほうが安い場合、自社で契約してもらうために値引きしてもらえる可能性が高くなるでしょう。

ただし、あまり時間をかけてしまうと、その間に他の人で成約してしまうリスクがあるため注意が必要です。

仲介手数料を値切る場合は相見積もりを取ることで、交渉しやすくなるでしょう。

予算の上限を伝える

予算の上限をあらかじめ不動産会社に伝えておくことで、値引き交渉する理由ができます。

不動産会社にとっても、契約してもらえなければ仲介手数料をもらえません。 そのため、予算の上限をあらかじめ伝えておけば、できる限り予算内に収めようと注力してもらえるでしょう。

契約の意思と具体的な金額を伝える

仲介手数料を値切る際は、契約の意思と具体的な金額を伝えるのが効果的です。 契約するかどうか決まっていない状態で値切られても、不動産会社は交渉に応じにくくなります。

「仲介手数料を〇〇円まで値引きしてくれるなら契約します」と具体的な金額とともに契約の意思を伝えることで、成功率を上げられるでしょう。

ちなみに、仲介手数料を値切る際は数千円〜半額程度で交渉しましょう。 値切る金額が大きすぎると、相手にしてもらえない可能性が高くなります。

仲介手数料の値下げに応じてもらえたら、必ず契約するようにしましょう。

高圧的な態度をとらない

不動産会社にお客さんである立場を強調し、値引きして当然といった高圧的な態度で交渉しても失敗しやすくなるでしょう。

また「高圧的な態度をとる人」「トラブルのリスクがある人」などとオーナーに伝わると、入居審査に落ちる可能性も高くなります。

仲介手数料を値切る際は、丁寧に相談するのがポイントです。

仲介手数料を値切らず初期費用を抑える方法

仲介手数料を値切るのが苦手な方は、以下の方法で初期費用を抑えましょう。

  • 最初から仲介手数料が安い不動産会社を選ぶ
  • 礼金なしの物件を選ぶ
  • フリーレント物件を選ぶ

それぞれ詳しく解説します。

最初から仲介手数料が安い不動産会社を選ぶ

不動産会社によっては、集客のために仲介手数料を最初から半額や無料にしている場合があり、交渉が苦手な方にはおすすめです。

入居者の仲介手数料を無料にできるのは、基本的にオーナーが代わりに支払っているためです。 ただし、仲介手数料が安い物件は一部のみになるため、選べる物件が少なくなる可能性があります。

礼金なしの物件を選ぶ

仲介手数料ではなく、礼金なしの物件を選ぶことで初期費用を軽減できます。

礼金とは、賃貸物件を借りる際にオーナーにお礼の意味合いで支払う費用です。 敷金は退去時に原則返還されますが、礼金は返還されません。

礼金は家賃1〜2か月分が相場となるため、礼金なしの物件を選べば初期費用を大きく削減できるでしょう。

フリーレント物件を選ぶ

フリーレント物件とは、入居後の一定期間家賃がかからず住める物件のことです。 入居者の初期費用を軽減し、入居しやすくするためにオーナーが行うケースがあります。

フリーレントの期間は、数日〜2か月などオーナーによって異なります。

ただし、フリーレント物件には短期解約時の違約金があったり、家賃が相場よりも高かったりする場合があります。

フリーレント物件だからと安易に契約せず、周辺相場や契約条件を確認し、納得したうえで入居を決めましょう。

まとめ

仲介手数料を値切るタイミングや交渉のコツ、初期費用を安く抑える方法を解説しました。

仲介手数料は家賃の0.5〜1か月分が相場で、値切ることは問題ありませんが過度な要求は避けましょう。 値切る目安としては、数千円〜半額程度が良いでしょう。

仲介手数料を値切るコツは、予算の上限や契約の意思、具体的な金額を伝えるなどがあります。

仲介手数料を値切るのが苦手な方は、最初から仲介手数料が安い不動産会社を選ぶか、礼金なしもしくはフリーレント物件を選ぶことで初期費用を安く抑えられます。

仲介手数料を値切る際は、タイミングやコツを押さえて丁寧な態度を心がけましょう。

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iimon 編集部

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