更新料を払いたくないときはどうする?引越しが決まっていても支払いは必要?

更新日:2024.06.10

賃貸

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賃貸物件の契約更新時には、更新料の支払いが必要になるケースが多いです。

とはいえ、「更新料を支払いたくない」と思っている方も多いでしょう。

また、「引越しの予定が決まっているから、更新料を支払うのがもったいない」と感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこでこの記事では、

  • 更新料は必ず払わなければならないのか
  • そもそも更新料は何のために払うのか
  • 更新料を払いたくないときの対処法
  • 引越しが決まっている場合の更新料の扱い
  • 更新料なし物件の探し方

などについて詳しく解説します。

賃貸物件の更新料を払いたくないと思っている方は、ぜひ参考にしてみてください。

 更新料は原則として支払わなければならない

賃貸契約書に更新料に関する具体的な記載がある場合は、契約更新時に更新料を支払うのが原則です。

契約書に明確な記載があるのにもかかわらず、更新料の支払いを拒否し続けた場合には、契約解除になってしまう恐れもあります。

そもそも更新料とは?

そもそも更新料とは、何のために支払う費用なのでしょうか。

賃貸物件にはそれぞれに契約期間が設定されていますが、契約終了後も住み続けたい場合には、契約の更新が必要となります。

そこで支払う必要があるのが、更新料です。

更新料の相場は、家賃の1か月分程度となっています。

更新料は、オーナーが更新手続きを行うための「手間賃」という意味合いで請求されますが、実際に明確な用途が定められているわけではありません。

実際に、国土交通省が賃貸物件のオーナー向けに行った調査によると、更新料を請求する理由については、以下のような回答が多くなっています。

  • 一時金収入として見込んでいるから(55.1%)
  • 長年の慣習だから(55.1%)

出典:国土交通省「民間賃貸住宅に係る実態調査」

オーナーの収入源として請求されているだけなので、「更新料なし」の物件も存在します。

更新料を払いたくないときはどうする?

契約書に明確な記載がある場合には、更新料を支払う義務が生じます。

それでは、更新料を払いたくないときには、具体的にどうすれば良いのでしょうか。

契約書をもう一度確認する

まずは、契約書に更新料に関する記載があるかをもう一度確認しましょう。

契約書に更新料についての記載がない場合明確な金額が書かれていない場合は、支払いを拒否できる可能性があります。

オーナーに交渉する

契約書に更新料に関する明確な記載がある場合は、残念ながら更新料を支払わなければなりません。

どうしても支払いたくない場合は、オーナーに交渉し、更新料を安くしてもらうしかないでしょう。

とはいえ、更新料の交渉がうまくいく可能性は、それほど高くはありません。

成功率を上げたいなら、以下の手順で交渉することをおすすめします。

  1. まずは、家賃の値下げ交渉をしてみる
  2. 家賃の値下げを断られたら、「それなら更新料を安くしてもらえませんか」と交渉する
  3. 更新料も安くならない場合には、分割払いを提案する

更新料は、オーナーの裁量によって免除や減額が可能です。

交渉次第では、賃貸物件の更新費用を安く済ませられるかもしれません。

高すぎる更新料は支払わなくて良い可能性も

更新料の相場は、家賃の1か月分です。

これと比較し、更新料の金額が不当に高すぎる場合には、支払う義務がなくなる可能性もあります。

実際に以下のような事例では、裁判によって「1年という契約期間満了の度に10万円という高額の更新料の支払い義務を定める契約条項に合理性はない」と認められています。(平成21年8月27日大阪高裁判決)

  • 家賃:月額4.5万円
  • 礼金:6万円
  • 更新料:10万円
  • 契約期間:1年間

出典:秋山・浅倉法律事務所「更新料の有効・無効を巡る裁判例の動向」

賃貸の契約期間は、基本的に2年間です。

また、更新料の金額も家賃の1か月分が相場であるのに対し、上記の事例では1年ごとに10万円(家賃の2か月分以上)の更新料を支払う取り決めになっています。

上記の事例のように、更新料の金額が不当に高すぎる場合には、法律の専門家に相談し、オーナーに更新料の値下げを交渉してみても良いでしょう。

更新料なしの物件を選ぶ

更新料を払いたくないなら、そもそも「更新料なし」の物件を選ぶのも手段の1つです。

更新料なしの物件なら、更新料を支払わなくていいため、長く住めば住むほどお得になります。

ただし、家賃が高かったり、初期費用(鍵交換費用など)が高めに設定されているケースがあったりするので、物件選びは慎重に行いましょう。

更新料は引越しが決まっていても支払わなければならない?

すでに引越しが決まっている場合、更新料の支払いを「もったいない」と感じてしまう方も多いでしょう。

引越しが決まっている場合、引越しのタイミングによって更新料の取り扱いが変わってきます。

契約期間終了前に引っ越す場合

契約期間の終了前に引越しを済ませる場合は、更新料の支払いは不要です。

ただし、1年未満など短期間での退去の場合、違約金が発生するケースもあります。

契約書に違約金についての記載がないか、事前に確認するようにしましょう。

更新直後に引っ越す予定が決まっている場合

契約期間終了後、賃貸契約の更新直後に引っ越すことが決まっている場合も、残念ながら更新料の支払いが必要です。

契約書に記載がある以上、更新手続きをするなら更新料も支払わなければなりません。

ただし、更新料はオーナーの裁量によって値下げが可能な費用なので、交渉できる可能性もあります。

引越し予定日が更新直後なら、あらかじめオーナーに相談しておくと良いでしょう

 更新料なしの物件の探し方

更新料を払いたくないなら、初めから更新料なしの物件に住むのも1つの手段です。

ただし、更新料なしの物件には、メリットとデメリットがそれぞれ存在します。

【更新料なし物件のメリット】

  • 更新料を支払わなくていい
  • 退去時期に悩まなくていい
  • 住めば住むほどお得になる

【更新料なし物件のデメリット】

  • 家賃が高めに設定されているケースがある
  • 初期費用が高めに設定されている可能性がある
  • 人気がない物件の可能性がある

更新料なし物件は、メリット・デメリットを踏まえて慎重に探す必要があるでしょう。

続いては、物件探しの具体的な方法を紹介します。

不動産ポータルサイトで探す

もっとも手軽なのは、不動産ポータルサイトで探す方法です。

自宅から簡単に検索ができ、「更新料なし」以外にも、「敷金礼金なし」「フリーレント物件」など条件を絞って物件を探せるのがメリットです。

ただし、実際に物件を決める際には、不動産会社に頼んで内覧を行う必要があります

不動産会社に相談する

引越し時期まで時間がない場合におすすめしたいのが、不動産会社で直接相談するやり方です。

そのまま内覧対応もしてもらえるので、物件決めがスムーズに進められます。

エリア情報に精通した担当者に相談すれば、更新料なし物件の中でも、とくにおすすめの物件を紹介してもらえるでしょう。

まとめ

更新料を払いたくない場合は、まず契約書の内容をもう一度確認してみましょう。

契約書に更新料に関する明確な記載がある場合には、残念ながら更新料を支払わなければなりません。

今後、更新料を支払いたくないと考えているなら、更新料なし物件に引っ越すのも1つの手段です。

更新料なし物件を探したいなら、エリア情報に精通した、信頼できる不動産会社に相談してみてください。

authorこの記事を書いた人
iimon 編集部

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