家賃は年収の何割が目安?手取り額別の目安や家賃を決めるポイントを解説

更新日:2024.06.14

家賃

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賃貸物件を選ぶ際に「自分の年収では家賃がいくらであれば適正なのか、無理なく支払えるのか」を知りたいと思っていませんか?

家賃は手取り額の3割が目安といわれていますが、収支のバランスを考慮して決める必要があります。

そこでこの記事では、手取り額別の家賃目安の解説や、年収別の収支シミュレーションを行います。家賃を決める際のポイントも解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。

家賃は手取り額の2〜3割以下に抑えよう!

一般的に家賃の目安は「手取り額の3割」といわれています。

手取り額とは、収入から税金や保険料などが差し引かれて、実際に受け取れる金額のことです。手取り額の目安は、給与の額面の75〜85%程度です。

手取り額別の家賃目安

手取り額の2〜3割を家賃とした場合、手取り額別の家賃目安は以下のとおりです。

手取り額(月間)

家賃の目安(月間)

15万円

3万〜4.5万円

20万円

4万〜6万円

25万円

5万〜7.5万円

30万円

6万〜9万円

35万円

7万〜10.5万円

ただし、家賃相場は地域によって異なり、生活費も人によって変動します。家賃が手取り額の3割であっても、家計を圧迫するケースがあるため注意が必要です。

一般的に収入が低くなると、収入に対する家賃の割合は高くなり、収入が高いと家賃の割合は低くなる傾向があります。

なるべく家賃は手取り額の2割や2.5割までに抑えることで、余った資金を貯蓄に回しやすくなるでしょう。

【参考】家賃や生活費などの平均値を紹介

ここでは、実際の統計を用いて以下の平均を紹介します。

  • 賃貸物件に居住している世帯の年収と家賃
  • 一人暮らしの生活費と家賃

それぞれ順番に見ていきましょう。

賃貸物件に居住している世帯の年収と家賃

国土交通省の「令和4年度住宅市場動向調査報告書」によると、賃貸物件に住んでいる世帯の平均年収は499万円で、世帯年収別の割合は以下のとおりです。

世帯年収

割合

400万円未満

30.4%

400万〜600万円未満

25.2%

600万〜800万円未満

16.0%

800万〜1,000万円未満

6.1%

1,000万〜1,200万円未満

2.4%

1,200万〜1,500万円未満

1.2%

1,500万〜2,000万円未満

0.7%

2,000万円以上

0.3%

世帯年収600万円未満が、全体の半数以上を占める結果となりました。

また、同調査によると、家賃の月額平均は78,069円で、家賃別の割合は以下のとおりです。

月額家賃

割合

2.5万円未満

3.0%

2.5万〜5万円未満

14.3%

5万〜7.5万円未満

36.7%

7.5万〜10万円未満

23.4%

10万円以上

22.5%

月額家賃が5万〜7.5万円未満が最も多く、次に7.5万〜10万円が多い結果となりました。

※出典元:国土交通省|令和4年度 住宅市場動向調査報告書

一人暮らしの生活費と家賃

次に、総務省が発表している「家計調査」によると、2022年の一人暮らしの住居費以外にかかる支出項目と平均支出額は以下のとおりです。

支出項目

平均支出額

食費

36,765円

水道・光熱費

11,698円

家具・家事用品

4,483円

衣類・履物

5,715円

保険・医療

6,664円

交通・通信

18,971円

教養・娯楽

18,038円

その他

21,398円

合計

123,732円

一人暮らしの生活費として、家賃などの住居費以外で毎月約13万円支出していることが統計からわかります。

また、一人暮らしの家賃などの住居費は平均で51,472円という結果でした。

※出典元:総務省|家計調査

年収別の収支シミュレーション

ここでは、以下の前提条件を用いて、年収別の収支を、家賃が手取り額の2割と3割のケースでシミュレーションしていきます。

【前提条件】 ・一人暮らし ・生活費は1か月あたり13万円で固定 ・手取り額は年収の8割で算出 ・ボーナスは考慮しない ・手取り額の1割を貯蓄として仮定

年収300万円の場合

年収300万円の場合は、前提条件から手取り額を計算すると、月間20万円になります。家賃が手取り額の2割と3割のケースで試算すると、以下のようになります。

項目

家賃が手取り額の2割

家賃が手取り額の3割

【A】手取り額(月間)

20万円

20万円

【B】家賃

4万円

6万円

【C】生活費

13万円

13万円

【D】貯蓄

2万円

2万円

【A−B−C−D】残額

1万円

−1万円

家賃が手取り額の2割の場合は残額が1万円となり、3割の場合はマイナス1万円でした。

この収支バランスでは、病気やケガなどの突発的な出費に対応するのが難しいため、生活費に困る危険性が高いでしょう。

年収400万円の場合

年収400万円の場合は、前提条件から手取り額を計算すると、月間26万円になります。家賃が手取り額の2割と3割のケースで試算すると、以下のようになります。

項目

家賃が手取り額の2割

家賃が手取り額の3割

【A】手取り額(月間)

26万円

26万円

【B】家賃

5.2万円

7.8万円

【C】生活費

13万円

13万円

【D】貯蓄

2.6万円

2.6万円

【A−B−C−D】残額

5.2万円

2.6万円

家賃が手取り額の2割の場合は残額が5.2万円となり、3割の場合は2.6万円でした。

年収300万円では家賃が手取り額の3割の場合はマイナスでしたが、年収400万円ではプラスに転じています。

収入があがったり、家賃が手取り額の2割に抑えられたりすると、金銭的に余裕が生まれやすくなるのがわかります。

年収500万円の場合

年収500万円の場合は、前提条件から手取り額を計算すると、月間33万円になります。家賃が手取り額の2割と3割のケースで試算すると、以下のようになります。

項目

家賃が手取り額の2割

家賃が手取り額の3割

【A】手取り額(月間)

33万円

33万円

【B】家賃

6.6万円

9.9万円

【C】生活費

13万円

13万円

【D】貯蓄

3.3万円

3.3万円

【A−B−C−D】残額

10.1万円

6.8万円

家賃が手取り額の2割の場合は残額が10.1万円となり、3割の場合は6.8万円でした。

年収500万円になると、いずれの家賃設定でも残額に余裕があります。しかし、年収が高くなると出費も増えやすくなるため、余計な出費はなるべく減らすようにしましょう。

家賃を決める際のポイント

実際に家賃をいくらにするか決める際は、以下のポイントを押さえておきましょう。

  • ボーナスを考慮しない
  • 毎月必要な生活費を把握しておく
  • 家賃以外の固定費も含めて考える

それぞれ順番に解説します。

ボーナスを考慮しない

家賃を決める際は、ボーナスを考慮しないで収支を計算しましょう。ボーナスは固定ではなく変動する不安定な収入であるため、ボーナスをあてにして家賃を決めてしまうと、収支がマイナスに転じるリスクが高くなります。

毎月必要な生活費を把握しておく

自分が毎月生活費としていくら使っているのか把握しておきましょう。

生活費は人によって異なるため、自分の生活費を把握することで適正家賃を算出できるでしょう。

家計簿をつけたりレシートを撮影したりなど、記録に残して可視化するのがおすすめです。

家賃以外の固定費も含めて考える

家賃を決める際は、家賃以外の固定費も含めて考えましょう。

具体的には以下のような費用です。

  • 共益費(管理費)
  • 自動車やバイクの駐車場代
  • マイカーローンの返済

毎月固定で支払っている費用を考慮することで、収支のバランスがとれやすくなります。

まとめ

この記事では、手取り額別の家賃目安の解説や、年収別の収支シミュレーションを行いました。

家賃は手取り額の3割が目安といわれていますが、年収や生活費によっては家計を圧迫する可能性があります。

家賃は毎月支払う固定費であるため、なるべく手取り額の2割もしくは2.5割に近づけることで、余裕を持って暮らしやすくなります。

家賃を決める際は、変動するボーナスは考慮せず、自分が毎月生活費でいくら使っているのか把握するのが重要です。

自分の収入に対する支出のバランスを考えて、無理なく支払える家賃の物件を見つけましょう。

authorこの記事を書いた人
iimon 編集部

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