賃貸物件に住んでいると、突然オーナー(管理会社)から家賃の値上げ通知を受ける可能性があります。
急な家賃の値上げに戸惑い、どのように対応すべきか迷う人もいるでしょう。
家賃の値上げは、入居者とオーナー双方の合意が必要です。
そのため、入居者は拒否することも可能です。
しかし、オーナーに正当な理由がある場合は、話し合いで解決するのが良いでしょう。
この記事では、家賃が値上げされる理由や、オーナーから値上げ通知がきた際にすべきことなどを詳しく解説します。
家賃の値上げに直面している人はもちろん、将来の参考にしたい人はぜひ最後までご覧ください。
目次
家賃の値上げは拒否できる!

オーナーから家賃の値上げ通知がきても、入居者は基本的に拒否する権利があります。
ただし、家賃の値上げを拒否する場合でも、オーナーときちんと話し合うようにしましょう。
もし、断固として話し合いに応じなかったり、通知書が届いても無視したりしていると、訴訟によって退去を求められる可能性があります。
家賃の値上げを拒否する権利はあるものの、まずはオーナーの主張を聞いてみるのが良いでしょう。
家賃の値上げタイミングはいつ?
家賃の値上げは、一般的には契約更新のタイミングで伝えられるケースが多いです。
賃貸借契約は基本的に2年ごとに更新され、更新の1〜2か月前に家賃の値上げ通知書がオーナーから入居者に送られるのが一般的です。
ただし、家賃の値上げ時期にルールはないため、最終的にはオーナー次第になります。
家賃が値上げされる理由

オーナーが家賃を値上げする主な理由は以下のとおりです。
- 経済情勢の変動によるため
- 建物や土地の資産価値が上昇したため
- 家賃が周辺相場よりも安いため
それぞれ詳しく解説します。
経済情勢の変動によるため
借地借家法では、経済情勢の変動によって、オーナーは家賃を値上げできることが以下のように定められています。
(借賃増減請求権)
第三十二条 建物の借賃が、土地若しくは建物に対する租税その他の負担の増減により、土地若しくは建物の価格の上昇若しくは低下その他の経済事情の変動により、又は近傍同種の建物の借賃に比較して不相当となったときは、契約の条件にかかわらず、当事者は、将来に向かって建物の借賃の額の増減を請求することができる。ただし、一定の期間建物の借賃を増額しない旨の特約がある場合には、その定めに従う。
物価が上昇しているにもかかわらず、家賃が高くならなければ、賃貸物件の価値が下がってしまいます。
また、物価が上昇すると建物のメンテナンス費用も高くなるため、オーナーが家賃の値上げで補填を考える場合もあります。
物価が上昇することで、家賃が値上げされる可能性があることを押さえておきましょう。
建物や土地の資産価値が上昇したため
建物や土地の資産価値が上昇したり、税金が高くなったりした際も、家賃の値上げの理由になります。
資産価値が上昇する要因として、以下のようなものがあります。
- 近くに大型の商業施設がオープンした
- 新駅ができた
- 再開発が行われた
賃貸物件の資産価値があがると、賃貸需要も高くなるため、オーナーが家賃の値上げを検討する場合があります。
家賃が周辺相場よりも安いため
家賃が周辺の相場よりも安い場合、オーナーが値上げをする可能性があります。
前述の借地借家法第32条にも記載があるとおり、周辺環境の変化で家賃が相場よりもかけ離れている場合、オーナーは家賃を値上げすることが可能です。
ただし、オーナーが一方的に家賃を値上げすることはできず、最終的には入居者との話し合いで決まります。
家賃の値上げ通知がきた際にすべきこと

家賃の値上げ通知を受け取った場合、感情的にならず冷静に対応することが大切です。
家賃の値上げ通知がきた際にすべきことは以下のとおりです。
- 家賃の値上げ理由を確認する
- 賃貸借契約書を確認する
- 周辺の家賃相場を調べる
- その他の条件を交渉する
それぞれ詳しく解説します。
家賃の値上げ理由を確認する
まずは、オーナーや不動産会社に家賃の値上げ理由を確認しましょう。
値上げの理由が明確でなかったり、理不尽であったりする場合は、値上げを拒否して問題ありません。
ただし、家賃の値上げが正当な理由によるものであれば、かたくなに拒否せず、詳しい理由を聞きましょう。
そのうえで、納得して承諾するのか拒否するのかを判断するのが最適です。
また、家賃の値上げ理由とあわせて値上げ幅も確認しましょう。
値上げ幅が大きいと家計の負担も大きくなるため、値下げ交渉をするのも良いでしょう。
賃貸借契約書を確認する
家賃の値上げ通知がきた場合、賃貸借契約書の内容を確認しましょう。
もし、特約事項で「一定期間家賃の値上げを行わない」などの記載がある場合、その間は家賃の値上げに応じる必要はありません。
基本的に、契約内容を変更する際は、双方で協議することが原則です。
オーナーが一方的に家賃を値上げできないため、双方で話し合って着地点を決めましょう。
周辺の家賃相場を調べる
家賃が相場よりもかけ離れているかを確認するには、賃貸物件周辺の家賃相場を調べましょう。
賃貸物件の情報サイトや近隣の不動産会社で情報を集め、値上げ後の家賃が適正であるかどうかを確認します。
値上げ後の家賃が明らかに相場より高い場合は、値下げ交渉の材料になります。
しかし、値上げ後の家賃が相場の範囲であったり安かったりすれば、値上げを受け入れざるを得ない可能性が高くなるでしょう。
その他の条件を交渉する
家賃の値上げを受け入れざるを得ない状況であっても、その他の条件を交渉するのも良いでしょう。
たとえば、以下のような条件を提案してみましょう。
- 家賃の値上げを段階的に行う
- 設備の修繕や入れ替えを依頼する
- 退去時の原状回復費用を軽減する
このような交換条件を提案することで、家賃が値上げされるデメリットを少しでも軽減できる可能性があります。
家賃の値上げに納得できなければ思い切って引っ越そう!

家賃の値上げに納得いかない場合は、思い切って引っ越しを検討するのも1つの選択肢です。
新しい賃貸物件を探すことで、より良い条件の物件が見つかる可能性もあります。
煩わしい話し合いや交渉からも解放され、新居で気持ち良く暮らせるでしょう。
まとめ
家賃の値上げは、入居者とオーナー双方が合意する必要があります。
入居者は家賃の値上げを拒否することも可能ですが、オーナーに以下のような正当な理由がある場合は、しっかりと話し合って決めることが重要です。
- 経済情勢の変動によるため
- 建物や土地の資産価値が上昇したため
- 家賃が周辺相場よりも安いため
もし、オーナーに正当な理由があるにもかかわらず、入居者が話し合いに応じなかったり通知書が届いても無視したりしていると、訴訟によって退去を求められるリスクがあります。
家賃の値上げ通知がきた場合は、まずはオーナーに値上げ理由を確認し、上記のような正当な理由であるかを確認しましょう。
賃貸借契約書や周辺の家賃相場を確認することで、妥当性を判断できます。
どうしても家賃の値上げに納得できない場合は、思い切って引っ越すのも良いでしょう。
引っ越すことで、煩わしい話し合いや交渉から解放され、新たなスタートを切り出せます。
家賃が値上げされる理由やすべきことを理解しておき、家賃の値上げに直面した際に余裕を持って対応できるように準備しておきましょう。

iimon 編集部