賃貸物件を借りる際は、入居審査があります。
入居審査に落ちる割合は、一般的に10〜20%といわれていますが、賃貸物件やオーナーによって異なります。
もし、入居審査に落ちてしまうと、希望条件に合う賃貸物件を見つけても借りるのが難しくなってしまうでしょう。
審査に落ちる原因や、通りやすくする方法を理解しておくことで、入居審査をスムーズに進められます。
この記事では、入居審査に落ちる割合や原因、審査に通りやすくする方法について解説します。
一人暮らし・同棲それぞれのケースにおいて、入居審査に落ちた場合の対処法も紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
入居審査とは?
そもそも入居審査とは、賃貸物件のオーナーや管理会社が、お客さんを入居させて問題がないかを審査することです。
具体的には、入居を申し込んだお客さんに対して以下のような内容を確認します。
- 家賃を滞りなく支払う能力があるか
- 物件や共用設備を適切に利用できるか
- 法律や契約条件を遵守できるか
- 他の住人とトラブルを起こさないか
入居審査の目的は、入居後に家賃の滞納やトラブルのリスクを軽減させることです。
オーナーにとって大切な資産である賃貸物件を入居者に貸し出すため、慎重に審査が行われます。
内容に問題がなければ賃貸借契約を締結できますが、問題ありと判断されれば入居審査に落ち、入居を断られる可能性があります。
入居審査に落ちる割合は?
全国的な統計はないものの、入居審査に落ちる割合は一般的に10〜20%程度といわれています。
都市部の人気物件では審査が厳しくなる一方で、地方や郊外の物件では審査がゆるく落ちにくい傾向があります。
しかし、オーナーや管理会社によって審査基準は異なるため、ケースバイケースであるのが実情です。
入居審査を申し込んでから連絡が来なくて心配な方は以下の記事も参考にしてみてください。
関連記事:【賃貸】入居審査にかかる日数は?時間がかかる原因やスムーズに進めるコツ
入居審査に落ちる原因
入居審査に落ちる原因には、主に以下のようなものがあります。
- 家賃の支払い能力に問題がある
- 近隣トラブルの懸念がある
- 過去にクレジットカードの支払いなどで滞納履歴がある
それぞれの原因について、詳しく見ていきましょう。
家賃の支払い能力に問題ある
家賃の支払い能力に問題があると判断されると、入居審査で落ちてしまいます。
一般的に、家賃は手取り額の3割以下にするのが望ましいとされています。
たとえば、手取り額が20万円の場合、家賃は6.5万円以下が目安です。
この目安を大きく超える家賃の賃貸物件に申し込んだ場合、入居審査に通りにくくなるでしょう。
また、アルバイト・フリーランス・高齢者など収入が不安定な人や、勤続年数が短い会社員は、家賃の支払い能力に不安があると判断されて審査に落ちやすい傾向があります。
近隣トラブルの懸念がある
オーナーや管理会社は、入居者が近隣トラブルを起こす可能性がないかなども審査します。
たとえば、以下のような人は、オーナーに近隣トラブルの懸念があると判断されるおそれがあります。
- 夜間に騒音を出す可能性のある職業の人(ミュージシャンや動画配信者など)
- ペットを多数飼育している人
- 高圧的な態度の人
オーナーや管理会社に悪い印象を持たれると、入居審査に落ちる可能性が高くなるでしょう。
過去にクレジットカードの支払いなどで滞納履歴がある
過去に家賃やクレジットカードの支払いを滞納した履歴がある場合、入居審査に落ちる可能性が高くなります。
特に、家賃の滞納歴があると、オーナーや管理会社から強く警戒されるでしょう。
また、自己破産や債務整理の経験がある場合も、審査に通りにくくなる傾向があります。
これらの履歴は信用情報機関に記録が残るため、入居審査の際にチェックされるケースがあります。
入居審査に通りやすくする方法
入居審査に通りやすくするには、以下の方法を実践しましょう。
- 家賃を手取り額の3割以下に抑える
- 連帯保証人を立てる
- 貯金しておく
- 入居申込書に虚偽の情報を記載しない
それぞれ詳しく解説します。
家賃を手取り額の3割以下に抑える
入居審査を通りやすくするには、家賃を手取り額の3割以下に抑えることが重要です。
家賃が手取り額の3割を超えると、生活費や貯蓄に影響が出る可能性が高くなります。
オーナーや管理会社は、入居者の生活の安定性も考慮するため、手取り額に見合った家賃の賃貸物件を選ぶことで、審査に通りやすくなるでしょう。
連帯保証人を立てる
収入のある連帯保証人を立てることで、入居審査に通りやすくなります。
連帯保証人は、入居者が家賃を滞納した場合に代わりに支払う義務を負うため、オーナーや管理会社にとって安心材料になります。
連帯保証人は、親や兄弟など関係が近い親族に依頼しましょう。
ただし、連帯保証人も年齢や収入などを審査されるため、会社員など働いている人に依頼するのが無難です。
貯金しておく
入居審査では、毎月の収入を確認されるケースが大半ですが、貯金額で審査してもらえるケースもあります。
アルバイトや無職など収入が不安定な人は、入居審査に落ちる可能性が高いため、貯金をしてから部屋探しをするのがおすすめです。
賃貸借契約は2年契約が一般的で、2年間家賃を支払える貯金があれば、オーナーや管理会社の不安を解消できます。
たとえば、家賃6万円の賃貸物件の場合、144万円以上の貯金があれば入居審査に通る可能性が高くなります。
ただし、貯金額で審査してもらえるかは、オーナーや管理会社の判断になるため、不安な人は不動産会社に相談して進めましょう。
入居申込書に虚偽の情報を記載しない
入居申込書には、必ず正確な情報を記入しましょう。
虚偽の情報を記載すると、審査に落ちたり、審査に通っても契約後にトラブルの原因となったりする可能性があります。
特に、以下の内容は正しく記入しましょう。
- 氏名・生年月日
- 職業・勤務先
- 年収
- 同居人の有無
- ペットの有無
入居後に情報の虚偽が発覚した場合、契約解除や損害賠償を請求される可能性があります。
入居申込書は丁寧に記載し、自分の情報を相手にきちんと伝えましょう。
入居審査に落ちた際の対処法
ここでは、入居審査に落ちた際の対処法を、一人暮らし・同棲それぞれのケースに分けて解説します。
一人暮らしの場合
一人暮らしの場合、代理契約を行うことで審査に通る可能性があります。
代理契約とは、入居者の親や兄弟など、入居者以外の名義で審査や契約を行うことです。
未成年や学生など自分で契約できない人や、収入に不安がある人に代わって代理人が契約することで、審査に通る可能性があります。
ただし、代理契約はオーナーの承諾が必要になるため、事前に確認しておきましょう。
同棲の場合
同棲予定の賃貸物件で入居審査に落ちた場合、一緒に住むパートナーが代わって再審査を受ける方法があります。
もし、自分が収入や過去の滞納などで問題があっても、パートナーで再審査を受けて問題がないと判断されると、入居審査に通る可能性があります。
ただし、賃貸物件によっては一人暮らし限定の場合があるため、「二人入居可」であるかを確認しておきましょう。
まとめ
賃貸物件の入居審査に落ちる割合は、一般的に10〜20%といわれています。
入居審査に落ちる原因としては、家賃の支払い能力に問題があったり、過去に滞納履歴があったりすることが考えられます。
入居審査に通りやすくするためには、家賃を手取り額の3割以下に抑え、連帯保証人を立てたり貯金しておいたりすることが大切です。
審査に落ちないために、入居申込書に虚偽の情報を記載すると、後でトラブルになる可能性が高くなります。
入居審査に落ちても、一人暮らしの場合は代理契約、同棲の場合はパートナーで再審査を受けることで、審査に通る可能性があります。
入居審査に落ちる割合や原因を押さえておき、もし不安要素がある場合は不動産会社に相談しましょう。
iimon 編集部