賃貸物件を借りる際、入居審査に通る必要があります。
「入居審査って何をチェックするの?」「審査に落ちないだろうか?」など不安に感じる人も多いでしょう。
この記事では、入居審査の基本的な内容から、審査に落ちる原因などを解説します。
入居審査をスムーズに進める方法も紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
入居審査とは?
そもそも入居審査とは、賃貸物件のオーナーや管理会社が、入居を申し込んだお客さんと契約して問題がないかを審査することです。
入居審査では、具体的に以下のような内容をチェックされます。
- 家賃を滞りなく支払う能力があるか
- 物件や周辺環境を適切に利用できるか
- 法律や契約条件を遵守できるか
- 他の住人とトラブルを起こさないか
入居審査は、入居後の家賃滞納や近隣トラブルなどのリスクを未然に防ぐ目的で行われます。
入居審査で問題があると判断されると、賃貸借契約を締結できず、入居を断られてしまいます。
入居審査に必要な書類
入居審査には、一般的に以下のような書類が必要です。
- 入居申込書
- 本人確認書類(運転免許証・パスポート・マイナンバーカードなど)
- 収入証明書(源泉徴収票・給与明細などのコピー)
- 在職証明書または在学証明書
- 住民票
必要書類が入居申込書だけというケースも多いですが、厳しい場合は追加で書類を求められます。
収入証明書や在職証明書などは、取得するのに時間がかかるケースもあるため、不動産会社に事前に必要書類を確認しておきましょう。
入居審査にかかる時間
入居審査にかかる時間は、通常3日〜1週間程度です。
ただし、以下のような場合は、審査期間が長くなるケースがあります。
- 提出書類に不備がある場合
- オーナーや管理会社との連絡に時間がかかる場合
- 繁忙期(2〜4月)や長期休暇のシーズンである場合
審査が長引いても問題ないように、余裕を持ってスケジュールを立てておくことが大切です。
入居審査に落ちる原因
入居審査に落ちる割合は、一般的に10〜20%程度といわれています。
入居審査に落ちる原因は、主に以下のとおりです。
- 家賃の支払い能力に問題がある
- 近隣トラブルの懸念がある
- 過去に家賃やローン返済などの滞納履歴がある
それぞれの原因について、詳しく見ていきましょう。
家賃の支払い能力に問題ある
オーナーや管理会社に「家賃の支払い能力に問題がある」と判断されると、入居審査に落ちやすくなります。
一般的に、家賃は手取り額の3割以下が目安とされています。
たとえば、手取り額が25万円の場合、家賃は7.5万円以下が1つの目安です。
この目安を大きく超える家賃の賃貸物件を申し込むと、審査に通らない可能性が高くなります。
他にも、アルバイトやフリーターなど、収入が不安定な人は審査に落ちやすい傾向があります。
もし、収入が不安定で審査に落ちるのが不安な場合は、通帳のコピーなどで貯金額を開示したり、連帯保証人を立てたりすることで審査に通りやすくなるでしょう。
近隣トラブルの懸念がある
入居審査では、入居者の家賃の支払い能力以外にも、近隣トラブルのリスクがないかもチェックされます。
たとえば、態度が高圧的で配慮がない、服装がだらしないという人は、他の住人とトラブルになるのではと危惧される可能性が高くなるでしょう。
その結果、入居審査に落ちるケースもあるため、不動産会社や管理会社に悪い印象を持たれないように、対応や言葉遣いなどには十分注意しましょう。
過去に家賃やローンの返済などの滞納履歴がある
過去に家賃やローンの返済などを滞納した履歴が信用情報機関に記録されている場合、入居審査に落ちやすくなるでしょう。
信用情報機関とは、個人の信用情報を管理する機関をいいます。
家賃などの滞納履歴があると、「支払い能力に問題あり」とみなされます。
滞納履歴の記録が削除されるまでは、一般的に5〜7年程度かかるため、毎月の支払いを滞納しないように注意しましょう。
関連記事:賃貸物件の入居審査に落ちる割合は?審査に通りやすくする方法も紹介
入居審査をスムーズに進める方法
入居審査をスムーズに進めるには、以下の方法を押さえておきましょう。
- 家賃を手取り額の3割以下に抑える
- 書類の不備をなくす
- 連帯保証人を立てる
- 貯金しておく
それぞれ詳しく解説します。
家賃を手取り額の3割以下に抑える
入居審査を通りやすくするには、家賃を手取り額の3割以下に抑えることが重要です。
家賃を手取り額の2〜3割に抑える場合、手取り額別に家賃の目安をまとめると以下のようになります。
手取り額 | 家賃の目安 |
15万円 | 3〜4.5万円 |
20万円 | 4〜6万円 |
25万円 | 5〜7.5万円 |
30万円 | 6〜9万円 |
35万円 | 7〜10.5万円 |
40万円 | 8〜12万円 |
家賃が手取り額の3割を超えると、「家賃を毎月無理なく支払えるのだろうか」とオーナーや管理会社に懸念される可能性が高くなります。
オーナーや管理会社は、入居審査で家賃の支払い能力を重視するため、手取り額に見合う家賃の賃貸物件を選ぶことで、審査をスムーズに進めやすくなるでしょう。
書類の不備をなくす
入居審査に必要な書類に不備があると、追加の書類を提出しなければならないなど、審査が長引く原因になります。
また、収入証明書や在職証明書などの書類が古い場合、最新のものを提出するように指示されるケースもあります。
入居審査に必要な書類を提出する際は、記入事項に漏れがないかや、書類に不足がないかなどを入念に確認しましょう。
連帯保証人を立てる
もし、収入が不安定で入居審査に通るか不安な場合は、収入のある連帯保証人を立てることで、審査に通りやすくなるでしょう。
連帯保証人を立てることで、入居者が家賃を滞納しても連帯保証人が支払う義務を負うため、オーナーや管理会社にとってリスク回避につながります。
連帯保証人は、安定的に収入がある親や兄弟など、関係が近い親族に依頼するのがおすすめです。
連帯保証人を立てるのが難しい場合は、家賃保証会社を利用している賃貸物件を選べば、審査に通る可能性があります。
家賃保証会社(賃貸保証会社)とは、入居者が家賃を滞納した際に、入居者の代わりにオーナーに家賃を支払う会社のことです。
ただし、家賃保証会社の利用も審査があるため、家賃やローン返済などを滞納しないように注意しましょう。
貯金しておく
入居審査では、毎月の収入が重視されますが、場合によっては貯金額で審査してもらえるケースもあります。
アルバイトやフリーターなど収入が不安定な人は、ある程度貯金してから部屋探しをするのがおすすめです。
賃貸借契約は2年契約が多く、家賃2年間分の貯金があれば、オーナーや管理会社にとっても安心材料になるでしょう。
ただし、貯金額で審査するかどうかは、オーナーや管理会社次第です。
不安な人は不動産会社に相談してアドバイスをもらいましょう。
まとめ
賃貸物件の入居審査とは、オーナーや管理会社が、入居を申し込んだお客さんの支払い能力や人となりをチェックすることです。
近隣トラブルの懸念があったり過去に家賃やローンの滞納履歴があったりすると、入居審査に落ちやすくなるでしょう。
入居審査をスムーズに進めるには、家賃を手取り額の3割以下に抑え、連帯保証人を立てるなどの方法が効果的です。
収入が不安定な場合は、あらかじめ貯金しておき、家賃の支払い能力があることを伝えられると、審査に通りやすくなるでしょう。
入居審査に落ちる原因やスムーズに進める方法を理解しておき、しっかりと準備したうえで入居を申し込みましょう。
iimon 編集部